ボクの母さん3

赤ちゃんが産まれてもなお 母さんはM教にのめりこんでいた

今度は赤ちゃんとボクを連れてM教に行きだした

ボクは小学校の高学年になっていた

そんな中 ボクが強烈に母さんに対し怒りを抱きはじめた時の事

まだ首がすわってからどれ位経ったか解らない赤ちゃんとボクを

母さんはB女の車に連れて行き母さんはその場からいなくなった

B女は M教 を母さんににすすめたM教の信者だ

B女は車を路駐させ ボクは助手席に座らされた 

運転席にはB女が座り大泣きしている赤ちゃんを押さえ込みなが

ら聖書なるものを手にし読み聞かせようとするB女の姿はボクに

は鬼のように映った

B女の車は2ドアで子供の自分にも狭く感じた

豆腐屋の下に車を止め エンジンはつけたままだった

当時から車酔いをしていたボクにとってあのエンジンの揺れには

耐えがたいものがあった

またB女が車に置いていた芳香剤の匂いがより酔いを増した

その揺れと匂いに吐き気を催し頭痛がしだしたボクは

B女に「気分が悪いからもうやめて」と訴えた

それでもB女は「もう少し頑張って聞きなさい」

と色んな色の聖書を手にしそれを読み聞かせてきた

B女の事は 赤ちゃんが生まれる前から何度か母さんに連れてい

かれていたB女の家や集会所などで会った事があったので知って

いた その時は勿論母さんも一緒にいた

だけどこの時は違った しかも大泣きしている赤ちゃんを押さえ

込みながら訳の解らない聖書をこんな環境で聞かされないといけ

ないんだ と

ボクはB女に対して怒りを覚えた

そしてこんな環境に放り込んだ母さんにもM教にも憎しみを抱き

はじめた

そのあと ボクは母さんが連れて行こうとしてもM教を拒絶しは

じめた

時に母さんは母親という親の権利を楯にしてきて行かざるを得な

かった事もあったけど

ボクは拒否をする事が出来る年齢になっていた

だから母さんはボクを諦め 赤ちゃんを道連れに M教 中心の

生活を送るようになっていった